マーティン・ルーサー・キング・デーをこんな時こそもう一度考えてみたいの巻

マーティン・ルーサー・キング アメリカでは、マーティン・ルーサー・キングの誕生日1月15日に近い、第3月曜日がマーティン・ルーサー・キング・デーとして祝日になっている。 もちろん、彼についてはご存知の方も多いであろうが、いちおう簡単に紹介する。 1929年にジョージア州アトランタに生まれ、1955年ボストン大学神学部にて博士号を取得。 1955年12月にモンゴメリーで発生した、ローザ・パークス逮捕事件に対する抗議運動を通して、全米各地での公民権運動指導者としての活動を開始する。 中でも、1963年のワシントン大行進での演説、「I have a dream : さて、わが友よ。われわれは今日も明日も困難に直面しているが、それでも私には夢があると申し上げたい 」は有名。 翌1964年には、ノーベル平和賞を受賞したが、1968年4月4日テネシー州メンフィスにて、シカゴがあるイリノイ州出身の白人青年ジェームズ・アール・レイにより暗殺された。 
 アメリカという国は、新しい国であるがゆえに持つ斬新なエネルギーと、まだまだ確立しきっていない混乱を内包している。 例えば、以前に住んでいたリッチモンドという街は、アメリカ史上最大の犠牲者を出した戦争でもある南北戦争当時の南軍の首都であっただけに、こういうたぐいの人種に対する偏見は根強く残っており、現在もバージニア州はじめ南部諸州では、このマーティン・ルーサー・キング・デーは、ジェネラル・リー・デーにそっくりすりかえられたままである。 ちなみにジェネラル・リーとは、南軍の英雄リー将軍のことで、マーティン・ルーサー・キングが黒人の地位向上を謳ったのに対して、奴隷制擁護体制のドンである彼を同祝日に置き換えるのは、あまりに露骨といえば露骨である。 この辺りのことは、自分のメインサイトOpenCityの中にある(Rich and Poor)に詳しい。
 こんな時代だからこそ、我々はマーティン・ルーサー・キング牧師の言葉、「人は兄弟姉妹として共に生きていく術を学ばなければならない。さもなくば、私たちは愚か者として滅びるだろう。」を思い出すべきではないのだろうか?
 「ユキノヒノシマウマ」は、最もアメリカらしいと呼ばれる街シカゴから生情報を発信していきますので、「人気ブログランキング」へのクリックよろしくお願いします。banner_03.gif
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米ミシシッピ州フィラデルフィアで6日、1964年に公民権運動の活動家3人を殺害した容疑で人種差別団体クー・クラックス・クラン(KKK)のメンバーとされるエドガー・キレン容疑者(79)が逮捕された。AP通信が伝えた。(1.7.2005)
 映画「ミシシッピー・バーニング」(88年)の題材にもなった同殺人事件は、人種差別意識にも妨げられて今まで正当な裁判が行われてこなかったとの批判がある。発生から40年が過ぎ、やっと司法のメスが入る。
 事件では、黒人の有権者登録を推進するためボランティア活動をしていたジェームズ・チェイニーさん(当時21歳)、マイケル・シュワーナーさん(同24歳)、アンドリュー・グッドマンさん(同20歳)の3人が殺害された。
 3人は64年6月、フィラデルフィア近郊でナショバ郡の警察にスピード違反容疑で逮捕され、KKKに引き渡された。KKKの1人が司法取引により自白し、3人の遺体は2カ月後に山中から発見された。
 67年、7人のKKKメンバーが「公民権を覆す陰謀罪」により3~10年の禁固刑を受けたが、誰も殺人罪で起訴されなかった。そのため、地元新聞社などが捜査の再開を働きかけていた。
 同州では現在でもKKKが公道を公然と行進する。しかし、94年に全米黒人地位向上協会(NAACP)ミシシッピ州支部ディレクターのメドガー・エバーズさんの射殺事件(63年)の審理が再開され、74歳の男性が有罪判決を受けるなど、暗黒の歴史にメスを入れる作業も始まっている。

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11 Comments

  1. 返信
    TAMA 08/01/2005

    ショックでした。南部のことはよく知らず…まさかキング牧師の日がリー将軍の日にすり替えられているなんて…。
    しかもそんなに露骨な動きがあって警察も行政もそれを保護しているのですね。
    もっとも私の住む町でも依然KKKは活動を続け、貧しい地域の人種は完全に偏っています。その問題で暴動が起きることもあります。
    根深いですね。勉強になりました。

  2. 返信
    喜八 08/01/2005

    はじめまして。
    南北戦争時の南軍の首都はリッチモンドだったんですね。
    私はモンゴメリーだと勘違いしていました。
    御記事を参考にして、幣記事を訂正することができました。
    有難うございました。

  3. 返信
    sushi 08/01/2005

    TAMAさんへ
     自分もリッチモンド時代にはいろいろありました。 当時付き合っていた白人の女の子と街を歩いていただけで、汚い言葉を吐きつけられたり、故意に(!?)突然ぶつかられたりしたこともありました。 まあ、それでも親切な人も多かったりするのが、南部の良いところではあるのですが・・・。
     そういう経験があるだけに、常に暗殺されるかもしれないという状況を覚悟した上で、運動を指導し続けたキング牧師の偉大さが身にしみてわかります。

  4. 返信
    sushi 08/01/2005

      喜八さんへ
     南部連合の首都の件についてですが、簡単な流れを知っている範囲で述べさせていただきますと、以下のようになります。
    *********************
    1860年11月6日:リンカーンが大統領に当選

    それを受けてサウスカロライナ州、ミシシッピ州、フロリダ州、アラバマ州、ジョージア州、ルイジアナ州、テキサス州が相次いで連邦を脱退

    1861年2月9日:脱退7州がアラバマ州モントゴメリーで南部連合国の設立ならびに首都モントゴメリーを宣言

    2月18日:ジェファーソン・デイヴィスが南部連合国臨時大統領に就任

    3月4日:リンカーン第16代アメリカ合衆国大統領に就任

    4月12日:サムター要塞砲撃により南北戦争開戦

    ヴァージニア州、アーカンソー州、テネシー州、ノースカロライナ州が連邦を脱退

    5月29日:南部連合の首都をリッチモンドに遷都



    1865年4月3日リッチモンド陥落
    *********************
     というわけですので、喜八さんのデータも間違いというわけではありません。 つまり、1861年2月9日のモントゴメリー首都宣言の後に、戦略上の理由から、より北軍の首都に近く、南軍諸州の中で当時最大の都市でもあったリッチモンドへ、同年5月29日に遷都というのが歴史上の経緯のようです。

  5. 返信
    喜八 08/01/2005

    sushi さん、ご丁寧な解説ありがとうございました。
    なるほど3ヵ月半くらいの間はモンゴメリーが首都だったんですね。
    こういうところはちゃんと調べて書かないと危ないということが分かりました(反省)。
    「ユキノヒノシマウマ」のほかの記事もゆっくり読ませていただきます。

  6. 返信
    mido 08/01/2005

     こんばんは。「旅人よ」の旧mdcです。新年を機に改名してみました。
     アメリカでは偉人の誕生日が祝日になっているのですね~。
     日本は天皇の誕生日が休みになったりはするけど・・・日本にはそこまで支持されるようなことを成し遂げた人がいないからでしょうか。
     しかし、南部ではまだまだそんなことが起きているんですね・・・人種問題というのも、ほんとに根深いものがありますね。

  7. 返信
    喜八 09/01/2005

    こちらからもトラックバックを送らせていただきました。
    反映されていないようですので、念のためにお知らせしておきます。
    技術的なトラブルの可能性もありますから・・・。

  8. 返信
    sushi 10/01/2005

    midoさんへ
     アメリカは東海岸や西海岸などと違って、南部というまったく日本では知られていないに等しい地域を持っています。 また、こと人種差別に関しては経験上からいって、現在住んでいるシカゴとはまったく別世界といってもよいほどの違いがありますね。
     ただし、南部ならではのホスピタリティーや料理、音楽など良い面もあるということも付け加えておきます。

  9. 返信
    sushi 10/01/2005

     喜八さんへ
     せっかくトラックバックを送っていただいたのに、受信できないとは・・・。(涙)
    調べてみたのですが、どうやらmt-tb.cgiプログラムが死んでしまっているようです。
    そういうわけですので、今月中にリリースされるらしいMTのニューバージョンにあわせて、このブログの総リニューアルをしたいと思います。
    それまでは、コメントでよろしくお願いいたします。

  10. 返信
    pianocraft 16/01/2005

    はじめまして、TB送らせてもらいました。反映はされないかもなのですね。
    わたしは、黒人音楽からどんどん、バックグラウンドに興味をもつようになり、キング牧師も知ることとなりました。音楽仲間でもキング牧師を冠したコンサートを開く人がいたり、Gospelでもやはり重要な人です。
    ですが、9.11以降、イラク戦争がおこったり、この世界は非常に危うくなっていますね。こんなときに本当に多くの方が、キング牧師の言葉を引用するのを読む機会が増え、今もっとも、必要とされる非暴力の抵抗ということに惹かれます。
    また、アメリカから、シカゴから、現地の情報を提供してください。楽しみに読ませてもらいます。
    わたしは、「Blues Brothers」大好きです。シカゴブルースもですが・・・

  11. 返信
    藤河信喜 16/01/2005

      pianocraftさんへ
     TB受信したいです!! MTをちょっと弄くりすぎたのかも知れません・・・。 今度、時間がある時に総入れ替えで対処するつもりですので、これからもよろしくお願いします。
     まさにご指摘の通り、こんな時代だからこそ改めて彼の意思を再確認する重要性を感じますね。 シカゴらしいブルースの話題も、順次アップしていく予定ですので楽しみにしていてください。

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