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シカゴの空を見上げればの巻

airplane-cloud.jpg シカゴというところはかつては大西洋から5大湖を通り抜け、ミシシッピーリバーを下ってメキシコ湾へという水上運輸の要として、また広大なアメリカ合衆国の東と西を結ぶ鉄道拠点として、さらに自動車社会になってからは映画イージーライダーでも知られるルート66の始点として、東から西への玄関口の役目を果たしてきた。 
 こういう地理的に重要な位置にある都市であるため、時代が移って航空機時代になった現在でもやはりアメリカ大陸の交差点としての役目は変わっていない。 その証拠にシカゴにいくつかある空港の中でも最大規模を誇るオヘア空港は、世界で一番発着数の多い空港として知られている。
 街の建築物がやたらめったら高いので、どうしても上を眺める機会も多くなりがちなのだが、そのおかげでダウンタウンを離れてからも、ついつい空を見上げる癖がついてしまった私は、最近では雲についてかなりの知識を蓄えつつある。 ちょっと疲れた時にいつも姿を現すネコ型ごろにゃん雲についての空想科学的論文や、ランチ時になぜか出現するグルメ型ホットドッグ雲についての見解を、機会があれば雲妄想白昼夢学会にて報告したいと考えているのだが、昨日の午後に突如現れた青天の霹靂型さぼてん雲のおかげで改めて大幅に筆を加えなおさねばならない状況になってしまった。
 そんな雲たちの中でもシカゴの空を代表する雲として、一筆型キャンバス暴走族雲群はこの地を訪れた者ならば絶対に見逃してはいけない雲のひとつである。 これを見ずしてシカゴを離れてしまったのでは、雲パフォーマンス研究者として失格者と後ろ指を指されかねないというものである。 3分も空を眺めていれば、そこにあった淡い綿棒型をチヌ釣り用1.5号ライン型が切り刻み、その上をさらに弘法も筆の誤り型が塗り重ねていくといった具合である。 これだけの一筆型の亜種が見れるのは、まさにシカゴの航空事情さまさまといったところなのだから、この機会を逃さずにぜひ一度鑑賞を楽しんでいただきたい。
 ちなみに家のネコも飼い主に似たのか、次世代のこの分野の第一人者となるべく今日もまた窓際に陣取って空をにらみ続けている。
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