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ミスター・スポック現るの巻

spock.jpg 日本人のアメリカ生活において、恐るべきものがいくつかある。 ある人にとってそれは、どうみても日本人はこんなものを食べたことも見たこともないであろうまがい物の日本食であったり、電力やケーブル関係の設置工事などで訪れる技術者の、「それは何処で汚してきて、いつから洗ってないんでしょうか?」的な土足での室内への踏み込みであったり、友人がわざわざ焼いて持ってきてくれる砂糖の塊かのような焼きたてケーキまで、数え上げれば切がないほどなのだが、そんな中でもほとんどの人が口を揃えて頭を悩ませる問題がある。 そう、それがアメリカでの散髪なのである。 
 基本的にアメリカ人という言葉から想像される、アングロ系、ゲルマン系、アイルランド系、ラテン系、アフリカン系などの人々は、軽くウェーブがかっているか、もしくはストレートでも糸のように細く軽い髪質を持った人がほとんどである。 それだけに私のような直毛かつ剛毛を持つ、典型的な日本人髪質の人間にとっては、この系統の髪質を扱ったことのない散髪屋や美容師に掛かるよりは、自分や友人で髪を切りあった方がずいぶんとマシな仕上がりになるといったことにすらなる。 
 そういうわけでリッチモンド時代には、私の髪はほとんどの場合において、友人との髪の切り合いギブアンド・テイク関係のおかげでなんとかやり過ごしていた。 ところがシカゴへ移ってきてから、特に今のノースサイドへ住みだしてからは、この近辺に住むゲイ連中のかなりの高い技術に満足しきって、いつも安心して彼らに全てを任せることができていた。 
 ところがである。 つい先日近所にできた散髪屋が、なんと7.95ドルという破格値で営業を開始したものだから、ケチンボ生活学会在籍12年の自分は、つい出来心でいつものゲイ男性を浮気してその店へ入ってしまった。 もちろん、わかりやすいようにモデルとなるヘアスタイルの雑誌も持参していたのだが、何が悪かったのか、出来上がった時点で私の前に掛けられている大きな鏡の中に居座っていたのは、映画「男はつらいよ寅次郎」の渥美清のような顔をしたミスター・スポックだったのである。
 例え仕上がりが気に入らなくとも、これ以上手を加えてもらう勇気がなかった私は素直に店を出て、持参した雑誌がスタートレックのファンブックなどではなかったということを再確認したことはいうまでもない。
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