ハイウェイを流れる景色の巻

road.jpg アメリカのハイウェイという奴は、かなりの優れものだ。 日本のように高い通行料というものもなく、大概は無料で、大都市の近くや州境でだけ有料になるというもの。 しかも有料とはいっても、ほとんどの場合は1ドル以下くらいのものである。 そんなハイウェイが、日本の約25倍も面積のあるこのでっかい国を縦横無尽に張り巡っているのだ。
 日本でいう所のJRにあたるものとして、アメリカにはアムトラックというものがあるのだが、これがもう客を乗せて走ろうという気合が全然失せてしまった、ほぼ瀕死の状態なのである。 そういうわけで豪華客車やNY-DC間などの特別な路線を除いては、時刻表などあってなき様な物のうえに、トイレも息を止めている間に用を足さねばならない状態。 それでいて運賃の方は、飛行機を使った方がマシなのではないの?といったありさま。
 一説にはアメリカの自動車産業とオイル産業界が手を結んで、無理やり人々に車の購買と使用をするように仕向けたとかいう陰謀説もでるほどに、この鉄道網がだらしがないのである。 もちろん貨物列車に関しては未だに健在で、中西部や南西部の大地を走る貨車は、見渡す限りの地平線の彼方へ、列車自体も合わせたような果てしのない長さ。 実際にどれほど長いのかは知らないが、とにかく都会生活に慣れた人間の目では、端が見えないほどの長さなのである。 そしてもちろんこれらの路線は、客車などとっくの昔に廃線なのはいうまでもない。
 またいつものように話しがハイウェイから鉄道に逸れてしまったが、それほどだらしがない鉄道網をカバーする意味で、アメリカではハイウェイと航空路線が異様に発達しているのである。 それだけにアメリカの生命線である、この充実したハイウェイの上を走り去る物体も、日本ではお目にかかれないようなものがたくさんある。
 シカゴの場合でいえば、高層ビルが立ち並ぶ都心から1~2時間も走って郊外へ出れば、その間には一般車、タクシー、バスなど見慣れたものに加えて、いかにもアメリカンなチョッパーバイク、湖へバカンスに繰り出す小さな家ほどもあるボートを引っ張るトラック、家などなくてもこれさえあればどこでも我が家なさすらいのトレーラーハウス、そして庭さえあれば本物の家(!)ごと引きずって走るトレーラーなどなど。
 そして極めつけは、アメリカの流通を牛耳る公営住宅の小さなアパートほどのサイズもある超大型トレーラーの隊列。 このトレーラーのサイズというものは、日本に住んでいたのではまず絶対に想像ができないほどの大きさ。 第一が日本の公道では、サイズ的に走行不可能である。 薄暗くなってきて霞がかかったような夕暮れ時に、時速120~140キロで唸りをあげてぶっ飛ばすこの隊列に囲まれた時などは、生きている心地がしないほどに恐ろしい。 小型の自家用車などで運転中に、運悪く彼らに囲まれてしまうと、一切の視界が巨大な壁に遮断され、ハンドルをしっかり握っていても、彼らが身震いを起こす度にブワンブワンと左右に揺さぶられるということになる。
 ドライブ好きの方は、ぜひ一度はハンドルを握ってこの光景を眺める為にも、日本からは国際免許を取得してきたほうがよい。
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4 Comments

  1. 返信
    aki 11/06/2005

    こんにちは。いつも、非常に興味深い記事を書いていらっしゃるので、楽しみに拝見させて頂いています。今回は非常に興味深い記事がトップにあったので、初コメントさせて頂きます。
    アムトラック。確かに今の現状だけをみると、だらしない鉄道ということになってしまうのですが、ちょっと可哀想な歴史も背負っているのです(←すでにご存知であればどうかご容赦を)。いまのアムトラックは、1970年に連邦政府(=よって今も連邦政府が100%株式を保有する特殊会社です)によって作られたのですが、もともとは民間の鉄道会社(=BNSFやCFXなど現在の貨物鉄道会社の前身)が持っていた大赤字の旅客部門を継承する形で設立されたものなのです。だから、世界一優れた貨物鉄道網と呼ばれる米国の民間貨物鉄道会社のいまがあるのは、アムトラックの設立があってこそなのです。
    それで、いまのアムトラックはと言うと、レーガン政権以降、補助金が大幅に減らされてきたこともあって、まさに瀕死の状態。いまのブッシュ政権も(「いまの形での」)アムトラック存続には否定的ですから、補助金も少ないままです。その結果、サービスも劣悪化。まさに、ご指摘のとおりです。でも、アムトラックにしてみれば、補助金を経営維持の前提として設立されたわけですから、話が違うじゃないか、という話にもなっているわけです。。。。
    ただ、1997年からアムトラックの再編が行われていて、2004年には連邦政府から新たなアムトラックの姿について指針が示されました。まだ連邦議会で継続審議中のようですが、ここ数年のうちに、アムトラックは大きくその姿を変えるような気がします。
    ちなみに、貨物鉄道会社の列車長は平均で1~1.3kmぐらいだった記憶があります。ただ最近は、殆どがダブルスタック(日本では不可能なコンテナの二段積み)になっているので、日本と比較する場合の実質的な列車長は、その倍の2~2.6kmと考えてよいのではないかと思います。長々とすみません。はるか昔のことですが、大学時代にアメリカで勉強していたのと、仕事でもアメリカに行くことが多かったので、いつも非常に興味深く読ませて頂いています。これからも更新を楽しみにしています。ではでは。

  2. 返信
    mac 11/06/2005

    シカゴの「SkywAy」は高かった記憶があります。2ドルくらいだったのかな?
    でも、日本の高速に比べたらタダみたいなものですよね。

  3. 返信
    sushi 14/06/2005

      akiさんへ
     アムトラックに関する詳細な解説どうもありがとうございます。
    こういったコメントは本当にうれしいですね。
    これからもよろしくお願いいたします。

  4. 返信
    sushi 14/06/2005

     macさんへ
     確かにあのスカイウェイは、ちょっと高めですよね。
    アメリカ生活が馴染んでくると、ハイウェイにお金を出すのがもったいない気がしてくるからすごいです。

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