みんなステーキを食べてる店の巻

yellowstone005a.jpg アメリカは広い、そして意外かも知れないが食べ物に関しても旨いものが多い。
 アメリカン・フードが旨いなんていうと、グルメな人からは「えっ!?」という反応をされることも度々だが、移民の国だけあってこれほど世界中の料理を身近に味わえる国というのは世界広しといえども他にはないし、また新しい国なだけにそれらがミックスしあって独自の料理体系を作り上げている過程をまさにリアルタイムで体験できるという意味でも貴重なんである。
 「アメリカン・フードといえばマクドナルドにコカ・コーラでしょ?」、「う~ん、ハンバーガーにホットドッグかな~・・・」なんて思っているあなた、それは確かに正しい。 確かにそういうものもアメリカン・フードの代表的なものではある。 
 ただしアメリカを食べ歩いてみればわかるのだが、実は広大な国土に散らばる各州の気候や民族的な分布によって、短い国の歴史ではありながらも料理体系にはかなりの差がつき始めており、メイン地方へ行けば天然物の新鮮な魚介類を味わうことができるし、南西部へ向かえばメキシカン・テーストが、フロリダへ向かえばキューバン・テーストが、西海岸へ向かえばアジアンテーストが、南部へ向かえばケイジャン・テーストが、そしてこれから向かうイエローストーンでは世界でも唯一ともいえるほどに貴重になってしまった純天然物の鱒が味わえるのだ。
 そういうわけで中西部、いやアメリカの中でも随一と呼べるほどの片田舎であるここサウスダコタをはじめとした諸州エリアを訪れた時に食べなければいけないものといえば、もちろん中西部特産のステーキである。
 確かに和牛は旨い、それは私も認める。 だが手塩にかけて育て上げられた牛肉が上品な貴族のような味だとすれば、この中西部牛の特徴は、どんな金持ちの人間よりも広大な土地を庭として、自然一杯の環境で思う存分に伸び伸びと育った野武士のような自然本来の味をもっているのだ。 
 だからこそ意外かもしれないが、野菜も肉もアメリカの物はその辺のスーパーに並べられている品ですら、日本のそれが失ってしまいつつある素材本来が持つ”匂い”を芳醇に放っている物が多いのだ。 おそらくこれは有機栽培などと謳って、狭い国土の中で知恵を絞りながら無理やり人間が作り出した有機栽培工場というわけではなく、大草原で放し飼いができる国土があって初めて可能な産物ではあるのかもしれないが。
 日も暮れ始めたのでハイウェイを降りて入った店のここハートフォード・ステーキは、日本人なんか初めて訪れたんじゃあないのかと思えるようなローカル・ダイナーだったが、なんと驚くなかれメニューにはステーキだけしかなかったのだ。 
 しかもそのメニューから選べるのは、「ヒレかサーロインか」、「レアかミディアムか」のたったこれだけの組み合わせだけなのである。 「じゃあ、肉が嫌いな人はどうすればよいのだ?」。 肉好きな私ですらそう思ったが、周りの客を見る限りではここではとてもじゃあないがベジタリアンなんぞは生きていけるような環境ではなさそうであった。
 丸々1個のレタスをバッサリと4つに切り落としただけのレタスとステーキに、ホクホクに焼いた皮付きジャガイモ1個を、それこそ店にいるみんながみんな食べている姿は、ある意味壮観の一言。 そしてこのダイナー、味や客層もローカルな素朴さで満足なら、これだけ食べてたったの5ドルなのには、いくらシカゴとは物価の違う田舎町とはいえ、さすがは毎日ステーキを食べれるカントリーだと妙に納得させられてしまった。
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Hartford Steak Co Tavern709 N Mundt Ave, Hartford, SD
Tel: (605) 528-6185

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