The Strategical Point

〜 戦略上におけるヴァージニア州の位置 〜

bosnian.jpg (22105 バイト)

 

 これまでに紹介してきたようにここヴァージニア州は、特に軍事上において人材、政治、戦略拠点としての非常に重要な位置を常にアメリカ近代史の中で占め続けてきた。

理由として、イギリスの北米における最初の植民州であった事、天然の良港を持っていた事、ワシントンとリッチモンドという政治上のクロス・ロードが存在した事など様々な要因が考えられるが、いずれにせよ常にその表舞台に立ち続けていた事に変わりは無いし、今でもその戦略上の重要性を保ちつづけている。

その事実はヴァージニア州内にノーフォークのネイビー、ラングレーのCIA、ニューポートニュースのNASA、そしてすぐ隣のワシントンDCにペンタゴン、FBI、ホワイトハウスがある事からも明らかである。 

実に現在世界最強の陸・海・空/宇宙軍、諜報・警察機関、政府がこの小さな地域にひしめき合っているのだ。 

これほどの戦略的重要拠点が集まった地域が他にあるだろうか? 

ここから良くも悪くも世界中に向かって、世界警察を自認するUSAの強力な実行力が行使されるのだ。 すなわち、この国と敵対する国にとっては、ここほど戦略的に重要な位置を占めている場所はない。 また現在敵対していなくとも、常に世界中がその動向に目を向け続けていなければならない事に変りは無い。

不謹慎だがテロや核戦争などが勃発した場合に、まずその第一撃目はここヴァージニア及びワシントンDCへ向けられている、といっても過言では無いのではないだろうか。

 アメリカ植民時におけるネイティブ・アメリカンとの抗争、イギリスからの独立戦争、南北戦争、第2次世界大戦時における日本及びドイツとの激戦、ベトナム戦争時における海兵隊、そして現代におけるイラクやユーゴスラビアへの空母・爆撃機の出撃と、常にUSAを世界に君臨し続けさせるその力の源としてここヴァージニアは活躍しつづける。

 ちなみにヴァージニアには、かつての旧日本海軍と激戦を交わした遺族の人達も数多く存在し、悲しいことだが中には日本に対していまだに良い感情を持っていない人達も少なからずいるという事を友人から聞いた事がある。

 

* このページの写真は何百万人もの同朋が死んでいく中、戦禍のボスニアからUSAへと海を渡る事のできた数少ない幸運な人達である。

この国の懐の大きさを垣間見る事ができその凄さを思い知らされるのは、常に世界中に爆撃を繰り返し敵対国家にはっきりとした裁断を下すのにも関わらず、その地域で発生した難民達を数多く受け入れ手厚い保護を加えている事だ。

まさに昨日の敵は今日の仲間を地でいっている国といってよかろう。

もちろん爆撃をしなければ難民も生まれないのではないか? そういった疑問は当然ながらあるにはある。 しかしながら、世界の動きというのはそう簡単に説明のつくものでは無く、私の友人のボスニア人達やソマリア人達は「USAが来て爆撃をしてでも暴走を止めない限り、私達もここにいるこの子供達もいなかったかもしれない。」と口を揃えて言う。 なんとも難しい話しである。

HOME / CONTENTS